100周年の節目を迎えて
事業部会担当副会長 山田庸男
100周年記念事業実行委員会の元に一昨年設置された事業部会では、これまで、理事会や総会等で同窓諸氏の意見を聞きながら、100年の歴史を刻んできた校史にふさわしい事業を、また新しく商業高校としてスタートする大阪ビジネスフロンティア高等学校の創立にふさわしい事業は何かということで議論を重ねてきました。その中で、最も中核であった同窓会館の存続と改装事業については、現天商の校舎の視聴覚教室を改造することで、引き続き三校並びに新高校の同窓会館として使えることになりました。紙面を借りて三校の校長並びに大阪市教育委員会の関係各位に深く謝意を表したいと思います。
目玉として決定しているのが全身立像の「五代友厚像」の建立であり、すでに高岡市の専門業者に制作を依頼しております。ご承知の通り、五代友厚公は、薩摩藩士ですが、明治時代、天商の前身である「私立大坂商業講習所」を創立され、商業教育に力を注ぐと供に商都大阪の礎を築き、初代大阪商工会議所会頭を務められ、大阪を商業の都として全国に喧伝されました。今回、100周年を機に銅像を建立するにあたり、フロンティア精神に溢れた新しい商業高校がスタートするにふさわしい彫像になると考えています。設置場所は、新校門の付近を考えて現在折衝中です。
次に100周年記念誌の発刊事業があります。100年史委員会では、一昨年頃から精力的に会合を重ね、投稿や写真の収集、座談会の実施など見応え読み応えのある100年史の編纂作業中であります。記念誌の発刊は、単に100年を振り返るという意味ではなく、100年の歴史を知ることで、新高校の新しい伝統や歴史の形成に役立つものと期待しております。また、11月12日には中之島公会堂で盛大に記念式典が挙行される運びとなっております。さらに、大阪城内に記念植樹を行い、記念碑を建てる計画で現在大阪市と交渉中であります。昨年は内諾を得ておりましたが、その後も植樹作業が順調に進んでおり、今ではその空間の確保が難しいとの回答で引き続き交渉を継続しております。
今回の記念事業については、多くの同窓会員から趣旨に対する賛同を賜り、募金目標をおおむね達成することができました。これらの募金は、計画した事業に費やすことになりますが、募金額が残った場合は、来年4月に開校する大阪ビジネスフロンティア高等学校の在校生に対する奨学援助に充てる予定ですが、その他引き続き活動を継続する現同窓会活動の費用に充てるなど知恵を絞っているところです。